離乳食教室(WEB・要予約)

離乳食の進め方は、口腔機能や歯並びに大きく影響します。離乳食教室では、お口が育つ離乳食の進め方についてお話します。

スマホから参加できます。(zoom使用)申込み後にお送りする案内メールに記載のURLから入室してください。

開催日時は、申し込みフォームのカレンダーをご確認ください。

離乳食

授乳期から離乳食期は、歯並びや口腔機能の育成に大きく影響を及ぼします。特に近年、口腔機能の低下したお子さんが増加しています。お口の機能を育て、きれいな歯並びのお子さんに育てるための離乳食の与え方と進め方の注意点について歯科の視点でお伝えします。

内容(離乳食開始の目安、咀嚼のための3つの条件、離乳食と顎の発育、離乳食の進め方と与え方の注意点)

離乳食教室は、水曜日、土曜日に行っています。開催日カレンダーをご確認頂き申し込みフォームよりご予約下さい。

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厚労省の「授乳・離乳の支援ガイド」が2019年3月に改訂されました。

離乳の開始とは、なめらかにすりつぶした状態の食物を初めて与えた時をいう。

開始時期の子どもの発達状況の目安としては、首のすわりがしっかりして寝返りができ、 5秒以上座れる、スプーンなどを口に入れても舌で押し出すことが少なくなる(哺乳反射の減弱)、食べ物に興味を示すなどがあげられる。

その時期は生後5~6か月頃 が適当である。

ただし、子どもの発育及び発達には個人差があるので、月齢はあくまで も目安であり、子どもの様子をよく観察しながら、親が子どもの「食べたがっているサイン」に気がつくように進められる支援が重要である。


WHOは、
生後6ヶ月間は、母乳だけで育てるように勧告しており、ゆっくり始めたほうがスムーズです。「授乳・離乳の支援ガイド」には、5~6ヶ月から開始となっていますが、明確な根拠はなく、開始時期のはっきりした指標もありません。離乳食の開始は、月齢だけで決めるのではなく身体の発達段階をみて移行しなければいけません。

(1) 離乳食開始の目安

① お乳を上手に飲める力がついていること

「飲み込む力」が十分ついている事が必要です。お腹が空いてお乳を飲み始めたら一気に飲み終わり満足している。次まで十分時間が開く。だらだら飲みではない。離乳期にこの生活のリズムがついていることも重要です。

② 座った状態が保てること 

腰がすわり、体幹がしっかりしないと、離乳食を食べる舌の動きができません。早く始めると誤嚥の危険性もありますので身体発育をしっかり観察して離乳食を開始しましょう。

上半身を保持する力がついてくると、口も動かしやすくなるだけでなく、誤嚥の心配も少なくなります。

③ 赤ちゃんが食事を欲しがっている事

大人の食べ物に手を出したり、食べ物を見てよだれを流したりするようになります。離乳食が、嚥下できる状態になっている目安になります。

(2)離乳食の進め方

離乳前期・・・栄養は、哺乳が主体です。

離乳食で重要なことは、舌を口蓋に圧接し食物を潰す事です。舌の働きは顎だけでなく、頸椎もしっかり発育させます。お子さんの発育をみながら舌で潰せる硬さのものを与えてください。

食べさせるペースは、親の手の空いたときに与えるくらいが良いようです。この時、赤ちゃんに唇を閉じて捕食させる事が重要で、唇の力をつける事につながります。唇を閉じてからスプーンを引くようにしましょう。

離乳食の進め方

離乳後期

舌の力がついてくると食べられる食品も増えてきます。しかし乳臼歯が生える前の離乳食は、舌で潰せる硬さのものを与えて下さい。

離乳食で硬いものを食べさせる必要はありません。乳臼歯が生えそろうまでは、舌をしっかり動かすトレーニングの方が大切です、早期に硬いものを食べさせると、かみ合わせに悪影響が出る事がわかってきました。硬いものを咬めば顎が大きくなるというような単純なことではありません。咀嚼できる土台作りが必要なのです。

(4)味覚の形成・・・子供の3人に1人が、味覚異常

離乳食期は、味覚形成の重要な時期でもあります。母乳(ミルク)以外の味を覚える第一歩が離乳食です。近年、「子供の3人に1人が、味覚異常」との調査があります。私たちが普段「美味しい」と思う感覚は、赤ちゃんの頃から養われていた感覚です。薄味を基本とし、素材そのものの味や匂い、食感などを味わうことで、食材本来の「美味しさ」を伝えていきましょう。

甘いもの好きの野菜嫌い

この時期に甘いものを与えすぎると、強い偏食や味覚異常になる場合があります。甘味は、非常に刺激が強いものです。また受け入れやすい味でもあるので、与えるのは出来るだけ後回しにする方が良いでしょう。

甘いものは、むし歯の原因になるだけでなく、健康な食生活を邪魔するものです。3歳までは、甘いものを遠ざけてなんでも食べる子供を目指しましょう。これが、望ましい味覚形成の秘訣です。

また、離乳食期に舌をしっかり使うことは、唾液の分泌が多くなり味覚も育てます。